ドーシャは増悪すると増悪度に応じた症状を現わし、減少すると平常時の機能が消失し、平衡状態にあると生理的機能を果たす。チャラカサンヒター総論編第17章62節より
アーユルヴェーダでは、人の生命は「ヴァータ(風)」「ピッタ(火)」「カパ(水)」という3つの体内エネルギーにより支えられていると考えます。
これら3つの体内エネルギーを「トリドーシャ(3つの病素)」と呼び、トリドーシャが良いバランス状態であれば「健康」であり、バランスがとれていない状態であれば「不調」と考えます。
アーユルヴェーダの全てのトリートメントや生活改善法などの目的は、トリドーシャのバランスを元の良い状態に戻し、保つことであると言えます。
体内のあらゆるところに、下記の3つの特徴を持つ体内エネルギーが存在し、その働きにより人の身体が機能していると説明しています。
名前 | 役割 | 性質 |
ヴァータ | 動きのエネルギー | 冷性、軽性、乾性、移動性 など |
ピッタ | 変換のエネルギー | 温性、軽性、油性、鋭性 など |
カパ | 安定のエネルギー | 冷性、重性、油性、緩慢性 など |
「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」は、全ての人の身体に存在しますが、そのバランスは人によって異なり、それが人それぞれの体質(個性)となります。
「トリドーシャの良いバランス状態」というのも一人一人異なりますので、「身体に良い食事」や「身体に良いハーブ」や「身体に良いトリートメント」というのも一人一人違ってくるわけです。