アーユルヴェーダの学び方  ~ 教わる ~

アーユルヴェーダの古典書には、 “アーユルヴェーダの正しい学び方” が明記されており、古代から現在に至るまで、その伝統が守られています。

アーユルヴェーダの古典書 チャラカサンヒターの“ヴィマーナスターナ”という編には、アーユルヴェーダの学習方法が詳細に説かれています。

私達、アーユルヴェーダ学習者は、

誰もがその教えに従って学習を進めなければなりません。

・・・アーユルヴェーダは学ぶに値するか?を吟味する・・・

まず、学習を始める前にするべきことは、

そもそもアーユルヴェーダが(アーユルヴェーダだけではなく全ての学問について言えることですが)、“学ぶに値するものかをよく検討する”ことです。

検討する方法は、

●アーユルヴェーダを紹介する書籍をいくつか読んでみる。

●インターネットなどの情報をチェックしてみる。

●周りの人や、社会(信頼できる情報源)での評判を確かめる。

●アーユルヴェーダが体験できる初心者向け講座やワークショップに参加してみる。

●アーユルヴェーダの簡単な日常ケアなどを実践してみる。

●アーユルヴェーダサロンで施術を受けてみる。

などが上げられるかと思います。

・・・先生(学校)を探す・・・

検討の結果、本格的に「アーユルヴェーダを学ぼう!」と決めたら、

次にするのは”先生探し、学校探し”です。

アーユルヴェーダは、先生無しでは学習できないシステムになっています。

私達が教科書とするのは、チャラカサンヒター、スシュルタサンヒター、アシュタンガフリダヤサンヒター…などの古典書です。

古典書の内容が“正”であり、これは、古代から現在まで変わりません。

ですが、古典書を熟読するだけでは、アーユルヴェーダの学習はできません。

日本語に訳されていても、、、たとえ古典言語であるサンスクリット語が読めたとしても、

自分一人で読んだだけでは、ほとんど意味が分からず、疑問が多く残ります。

少し分かったような気になっても、実際には、多くの真意を読み取れずに終わる結果になります。むしろ誤った理解をすることさえあるでしょう。

これは、教科書が先生とセットで機能できるように、初めから考えられているのだと言います。

ですから、アーユルヴェーダを本格的に学ぼうと決めたら、信頼できる、尊敬できる、良い先生を探しましょう。

・・・先生の教えに完全に従う・・・

もし、あなたが、アーユルヴェーダを学習したいと思って、良い先生(学校)に出会えて、学習できる環境が整ったならば、それは非常に幸運なことだと認識するべきです。

なぜなら、そこに至るには、

学習したいと思える好奇心や向上心があり、

学習する能力があり、

学校に通う体力があり、

良い先生(学校)との縁があり、

交通費や学費を支払うことができる経済力があり、

学習する時間を作ることができる家庭環境があり、

、、、と実にさまざまなことをクリアしなければ、到達しえなかったのですから。。。

さて、自分の先生(学校)を決めたら、

これはとても大切なことなのですが…

先生の教えを、100%、素直に受けとること、

その教えに完全に従うことが大切です。

先生(学校)を決める前は、「この人は信頼できる人かな?この学校は大丈夫かな?」などと、さまざまな角度から、十分に吟味していいのですが、

この先生に教わろう!この学校に行こう!と決めてしまったら、その方の教えを全て受け入れなくてはいけません。

精神の成熟度が高い方は初めからこのことが実践できると思うのですが、

私は最初の数年、先生の仰ることに、ときに懐疑的で、ときに反発心もありました。

つまり、自分が賢いと思っていたのです。。。

私がアーユルヴェーダの学習を始めたのは20代後半でしたが、まったく精神が未熟で(今も未熟なのですが…笑)、「自分が何も知らない」ということを知るのに数年かかりました。

・・・仲間とともに学ぶ・・・

先生の言葉を素直に学ぶ「謙虚さ」、この素晴らしさを教えてくれたのは、アーユルヴェーダをともに学ぶ仲間達でした。

クラスメートには年上の方が多く、医師、会社経営者、熟練セラピストの方など、社会で「先生」と呼ばれる方もいらっしゃいました。

彼らが、先生や他のクラスメートの話を聞く時の謙虚な姿勢、

社会経験の浅い、年下の私の話にさえも、「なるほど~」「そうなんだ!」と興味深く聞き入ってくれる様子に、目からうろこがポロポロポロ。。。

「賢者には全世界が師匠となり、愚か者には全世界が敵となる」

という古典の言葉が体感できた瞬間でした。

自分というフィルター(プライドとも言えるでしょう)を外し、心を開いて、素直に先生の言葉を聞くようになった時から、

先生のひと言ひと言に、古典書の一言一句に、

大げさに聞こえるかもしれませんが…、輝きを伴った感動を覚えるようになりました。

学習への集中力も増し、より深いところで、意味もよく理解できるようになってきました。

ですから、「先生に従い、謙虚に学ぶ」に、

「仲間とともに」という言葉を私は付け加えたいと思います(*^-^*)

私にフィルターの外し方、心の開き方を教えてくれたのは、仲間達だからです。。。

アーユルヴェーダの学び方、何回かシリーズで書く予定ですので、どうぞお楽しみに!